宅建独学合格の勉強法

2023年の宅地建物取引士(宅建士)資格試験に合格しました。勉強期間は7ヶ月位、独学で一発合格できました。

宅建の勉強を始めたきっかけは、不動産会社で働くことになり(事務職パート勤務)「宅建士の資格を取ればパートでも資格手当が出る」と聞いたためでした。

結果的には、合格して資格登録の手続き中に別の不動産会社に転職、転職先で宅建士としてのスタートを切りました。新しい勤務先でも事務のパートですが、時給の給料に加え資格手当をいただいております。

もしあなたが事務職パートで不動産会社で働いているのであれば、宅建士資格を取得した方がいいと思います。

宅建士資格は国家資格です。宅建士だけに許された独占業務として、「重要事項の説明」や「35条書面(重要事項書面)への記名」「37条書面への記名」などがあります。平たく言えば、①重要事項説明書を読み上げる(重説作成は義務ではない)、②重要事項説明書への記名(押印不要)、③契約書への記名(押印不要)、これらが宅建士のみが行うことのできる独占業務です。

責任は伴いますが、業務としてさほど負担となるものではありません。実労時間は変わらず、ほぼ確実に収入がアップします。ぜひチャレンジしてみてください。

昔は資格手当を5万円くらいもらえていたという噂を聞きますが、現在は2〜3万円くらいが相場かと思います(職場による)。それでも、時給で働くパートにとって月々2〜3万円の固定収入はうれしいですよね。

私は運良く7ヶ月ほどの勉強で一発合格できましたが、試験が「できた」という実感がなく、かなり運が味方してくれたなと感じております(もちろん時間がないなりに戦略的に勉強しましたが)。そのときの感想としては「もっと早く受験勉強をスタートしておけばよかった」ということです。体感として、勉強期間として1年は見ておいた方がいいかと思います。

宅建士資格試験は年1回しか開催されません。様々な事情で勉強が予定通りに進まなかったり、どうしてもロスタイムが生じますので、受験するなら一日も早く勉強を開始したほうがいいと思います。

勉強方法として、「スクールに通う」、「通信講座」、「独学」がありますが、私は一番低コストな「独学」を選びました。

受験勉強を進めると同時に受験手続きを行っていかなければなりません。タイミングを逃さず、うまく流れに乗っていくようにしてくださいね。

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私の受験タイムスケジュール(前期:3〜6月)

宅建試験は例年10月の第3日曜日に実施されます。私が受験した2023年度の試験日は10月15日(日)でした。

受験を決めたのはその年の2月です。受験の8ヶ月前くらいですね。その前の年(2022年)に不動産会社に事務職パートで入りましたが、それまで不動産業界で働いたことはありませんでした。また入社してからの日々の業務も賃貸物件の登録作業が主でしたので、実質的な実務経験もありません。宅建の試験範囲に関係するような分野(法律等)を勉強したこともなかったので、勉強開始時、専門的な知識も実務経験もほぼ皆無でした。

3月上旬:マンガテキストで全体像の把握

まずは超入門のテキストが必要、できるだけハードルが低いものからスタートしようと思い、こちらのマンガテキストを入手しました。

ちなみにAmazonの購入履歴を見ましたら、2023年3月9日に購入しております(2023年版)。ここがスタート。

『マンガ宅建塾 【宅建士マンガテキスト】』(らくらく宅建塾シリーズ/2024年版) 

2024年版は2023年10月13日に出版されています。2023年度の試験日より早いですね。ネット上のおすすめ記事でもよく紹介されていたので定評のあるものだと思います。

ちなみに、テキストに関しては最新版で勉強したほうがいいです。民法や法令は随時変更されますので、中古本ではなく最新版をゲットしましょうね。そのくらいは投資しましょう。独学であればなおさらです。

このマンガテキストでは、脱サラして不動産業に参入した男性(パパ)とその家族が主な登場人物となっており、小学生の娘が宅建士(未成年でも宅建士になれる)、ママが宅建士試験にチャレンジ、パパの妹のゆるいシンママ(実は不動産鑑定士)といった若干無理目な設定になっていますが、それぞれのキャラがはっきりしており民法や取引に関する具体事例がイメージしやすいです。マンガは人間関係が絡む民法の基本的な理解にとても役に立ちました。

しかしながら、複雑な事象を無理矢理4コマのマンガで表現するため、項目によってはパッと見て理解が困難なところがありました。紙面の左半分が4コママンガ、右半分が文章での説明なのですが、細かいところは省かれています。そして扱っている事象が複雑ですので、マンガとはいえ簡単ではありません。

マンガテキストは理解できないところがあってもとりあえず最後まで目を通す、くらいでいいと思います。マンガでは無理だな、ここは理解できないな、という項目については無理に4コママンガを理解しようする必要はないと思います。文章でキッチリくわしく解説している基本テキストに移りましょう。

3月中旬:宅建登録講習(5問免除)申し込み

宅建試験は4肢択一形式の問題が50問出されます。試験はだれでも受けることができますが、試験の一部(5問)が免除される「宅建登録講習」を受講することができるのは不動産業(宅建業)に従事している人のみです。この講習を修了すると本番試験の問46から問50までの5問が免除されます。

国土交通省指定の実施団体に受講申込をするのですが、受講には「従業者証明書」が必要となります。宅地建物取引業者(会社側)は、パート含め従業者にこの証明書を発行しなければならないのですが、パートやアルバイトの場合、もらってない可能性もありますね。でも、清掃など、本来の不動産業と関係のない業種での雇用でなければ、業者側にとっては従業者証明書の発行は義務ですので、出してくれると思います。私ももらっていなかったのですが、言えばすぐに出してもらえました。書式があるので、自分で作成して事情を説明して社印をもらえば、あとは自分で作れます(写真+パウチ)。

従業者証明書様式

5問免除講習の申し込み・受講に従業者証明書の提示が求められます(コピー可・不可など実施機関によって異なるようですが)。郵送あるいはインターネットで申し込むと通信教育の教材が送られてきます。そのテキストを使って2ヶ月程自宅学習をした上で対面講座を受ける、という流れになります。

5問免除講習は早いところでは1月末から受講申込が始まるようです。そして2ヶ月の通信教育期間を置きますから、最も早い受講日程で4月となるようです。私は3月14日にインターネットで申し込み、通信教育の教材は約2週間後の3月末に届きました。2ヶ月の通信教育が義務付けられていますので(課題の提出義務等は無い)、講習を受講できるのは6月以降となります。私は自宅から近い会場の6月24・25日の2日間の講習を申し込みました。

登録講習はいろいろな機関が実施していますので、自身の都合に合わせて選択すればいいと思います。私は、取り敢えず「最安値」という基準で選びました。一般社団法人TAKKYOのTAKKEN5(宅建登録講習)です。

TAKKEN5

1日コースと2日コースがありますが、講義時間は両コースとも同じで、講習の最後に修了試験があります。個人的には無難に2日コースの方で申し込まれるのをおすすめします。

予約がどんどん埋まってしまうので、受講するなら早めに申込みしてしまいましょうね。本年度の講習申し込みは始まっております。

3月下旬:マンガテキストと同じシリーズの基本テキスト入手

3月25日にマンガテキストの姉妹書である基本テキスト『らくらく宅建塾』をAmazonでポチりました(2023年版)。

2024年版は2023年12月7日に出版されています。宅建試験の結果発表(2023年度は11月21日)の後ですね。こちらもあらゆるサイトで紹介されていましたので定評のあるものだと思います。ただし勉強を進めていくうちに、これ1冊では足りないと感じました。私見ですが。

3月〜5月:気合が入っていない時期(反省)

実は3月〜5月は別の検定試験準備に取り組んでおり、宅建の方は本腰入れて勉強できておりませんでした。一応幸運にも合格をいただけましたが、この時期にもっと気合を入れて勉強していればもっと自信を持って宅建試験に臨めただろうな、と反省しております。宅建試験を受けるなら、後回しにできる他の資格試験は宅建試験の後に回した方がいいと思います。「まだ◯ヶ月あるから〜」と思っていたら案外時間が足りない!ってなりますから。

6月下旬:宅建登録講習(5問免除)受講

宅建試験の勉強に本腰を入れるようになったのは、6月下旬に登録講習を受けてからです。講習最後に行われる修了試験に合格しなければなりませんが、講師の先生が講義中に「ここは修了試験に出ます〜」と伏線を張ってくれます。20問出題され、7割以上で合格です。

登録講習を受ける時点ですでに勉強が進んでいる人はきつく感じないのかもしれませんが、私はまだ勉強が進んでいない状態で受講しましたので、わかってないことだらけでかなりきつかったです。1日5時間詰め込み講義が2日間、最後に試験です。試験は講義をちゃんと聽いていればほぼ大丈夫と言われていますが、落ちる人もいるようです。なめちゃいけません。

登録講習は時間厳守、さらに従業者証明書が無ければ受講させてもらえません。そのあたりはとても厳しいです。また会場にもよるかと思いますが、お昼休憩も短いので昼食持参がよいかと思います。

不動産会社に勤めている方はぜひこの登録講習を受けることをおすすめします。5点免除は大きいです。当然受講料はかかりますし、時間的にも拘束されますが、とても刺激にもなります。独学であれば、プロの講師の講義を聴くこともありませんし、多くの宅建試験受験者に接することもありません。自分よりおそらく勉強が進んでいる受講者たちを目にし、焦りと同時に気合が入りました。

実施機関にもよるのかもしれませんが、TAKKYOさんでは修了試験の採点を講師の先生がその場で採点してくれます。合格点に達していればその場で修了証(3部)を渡してくれます。5点免除は3年間有効なので、仮にその年宅建試験を受けられなかった・不合格だった場合でも、来年度・再来年度の試験で手続きすれば5点免除を受けられます。諸事情で10月の本試験を受験できないとわかっている場合でも、登録講習を受講して修了証をゲットしておくことをおすすめします。修了試験は本番試験のちょっとした疑似体験にもなりますしね。不動産会社に勤めている特権を活用しましょう。

6月下旬:直前予想模試を購入

宅建登録講習受講後すぐに用途別3段階の模試を本屋で購入しました。登録講習の修了試験を受けてみて、やはり本番試験の形式に慣れておいたほうがいいなと思ったからです。

こちら私が2023年度の受験勉強で使ったものと同じです。2023年6月26日に出版されています。2024年版はまだ出版されていません。基本の勉強は終わった上で取り組むという位置づけだからでしょうか。

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私の受験タイムスケジュール(後期:7〜10月試験まで)

7月:宅地建物取引士試験受験申し込み

2023年7月3日にインターネットで受験申込みをしました。申し込み受付期間は例年7月初頭から7月末までです。2023年度は7月3日(月)から31日(月)まで、インターネット申し込みは19日(水)まででした。ちなみに、登録講習修了者は「一般受験者(50問)」ではなく、「登録講習修了者(45問)」として申し込みをします。間違えないようにしましょうね。変更できませんから。

宅建試験のスケジュール

登録講習(5問免除)は受験申込み期間開始後に開催されるものもありますが、インターネット申し込みをするには登録講習機関から宅建試験実施機関(RETIO)にデータが提供されていなければなりません。ややこしいんですけど、私が受講した講習の実施機関であるTAKKYOの場合、6月中の講習のデータについては7月のインターネット申し込みに間に合うとのことだったので、私は無事インターネット申し込みをすることができました。インターネット受付期間中にインターネットでの申し込みができない場合は郵送での申し込みとなります。

上記はあくまで2023年度のことです。申し込み期間ですが、本年度から変更があります。これまでインターネット申し込み期間の方が先に終了していたのですが、今年からは郵送申し込みの方が先に終了、その後はインターネット申し込みのみとなります。日程について「予定」とされていますので、受験する方はまた後日確認するようにしてくださいね。

令和6年度宅建申込(予定)

いずれにせよ、登録講習はできるだけ早めに受講しておいて(遅くとも6月中に)、7月初頭の受験申し込み開始と同時にインターネット申し込みするつもりで準備しておいた方がいいかと思います。インターネット申し込みをすると、試験実施団体であるRETIOから「宅建試験受験申し込みデータ到達にお知らせ」メールが届きます。申し込みデータに不備がないか審査され、不備がある場合は期日までに修正しなければなりません。審査合格となると、8月初旬までに「申込み完了メール」が送られてきます。一応ここで一安心ですね。

そのあと、2023年度までは8月下旬以降に試験会場通知のハガキが来ていたのですが、本年度(2024年度)からはこれがなくなり、インターネット申込みの場合はウェブサイトで、郵送申し込みの場合は専用問い合わせダイヤルに問い合わせることになるそうです。いずれにせよ、10月初頭に発送される「受験票」に試験会場は記載されていますので、放置していても特に問題はありません。

7月:逆算して時間配分を計算

6月下旬に登録講習を受けた後、残り時間を意識して大まかな勉強計画を立てました。

例年、分野ごとの出題数は「権利関係(14問)」「宅建業法(20問)」「法令上の制限(8問)」「その他の分野(8問)」となっております。

ともかく一通り終わらせる、最後の方で時間切れにならないようにする、勉強のしやすさ・とっつきやすさ等を考慮して以下のように時間配分を設定しました。

  • 7月:法令上の制限(8問)
  • 8月:宅建業法(20問)
  • 9月:権利関係(14問)
  • 10月(試験まで):その他の分野(5問免除のため3問)

宅建のテキストは基本4部構成になっています。
ページ数は『らくらく宅建塾』(2023年版)のものですが、ページ数の割合は他社のテキストも大体こんなもんです。

  • 第1部:権利関係(268ページ)51.0%
  • 第2部:宅建業法(124ページ)23.6%
  • 第3部:法令上の制限(90ページ)17.1%
  • 第4部:その他の分野(43ページ)8.2%

コストパフォーマンスという視点ではおよそ以下のようになります。
1問につきこなさなければならないページ数です。
(基本テキスト『らくらく宅建塾』におけるページ数/出題数)

  • 権利関係:19.1
  • 宅建業法:6.2
  • 法令上の制限:11.3
  • その他の分野:14.3(3問で計算)

ここ数年の合格点を見るとほぼ平均して36点くらい、登録講習修了者は5点免除ですので、31点くらい本番試験で取れればいいわけです。「宅建業法」から20問、「法令上の制限」から8問ですので、この2分野で28点分あります。この2分野を取りこぼさずにしっかり勉強すれば合格が見えてきます。

「権利関係」はページ数が多くコストパフォーマンスも良くないのですが、出題数は14問もあります。半分くらいしか正解できなくても合格圏に入る可能性はあります。一方「その他の分野」については3問分しかありません(登録講習修了者の場合)。ですのでここは、一番最後に時間があったらやる、ということにしました。

7月は「法令上の制限」、6月下旬に受講した登録講習の中でもこの分野についての講義があったので、まずここを固めることにしました。8月は一番得点になる「宅建業法」を攻略、9月に「権利関係」、10月に入ってから「その他の分野」(あるいはやらない)というふうに計画しました。

7月〜10月:基本的な勉強スタイル

カフェ勉

7月からはほぼ毎日、宅建試験勉強のために仕事前と仕事終わりにカフェに行くようになりました。よく使っていたカフェは3店舗(うち2店舗同列)、込み具合やそれぞれの開店・閉店時間に応じて臨機応変に、という感じです。いずれもコーヒーのおかわりができる店で、朝はモーニングを注文し、仕事帰りにおかわりコーヒーを注文するというパターンで利用していました。毎日のカフェ代が…というのはありましたが、自宅ではつい怠けてしまいますからね。ともかく「毎日カフェに行く」というのを習慣づけました。朝は早いときはカフェの開店7時ジャストに入店し仕事に行くまでの2時間半、朝起きれず家を出るのが遅くなったときも、30分だけでもカフェで勉強してから出勤するようにしました。夕方は仕事帰り、17時半頃から20時くらいまでですね。夕方はやはり疲れ気味なので、朝の出勤前の方が勉強が捗ります。休日は朝から夜まで、おかわりしたり別の店に移動したりしつつ、カフェで勉強しました。カフェでは自分と同じように資格試験の勉強をしているらしき人をよく見かけます。毎日お見かけする人もおり、こちらもサポっていられないなぁ、頑張ろう、という気持ちになりますね。あと、シンプルに空調が効いていて助かりました。7・8・9月という猛暑の時期でしたから。

カフェですが、チャオプレッソさんはよく利用させてもらいました。資格の勉強で通っているらしき人が結構いましたね。200円でおかわりできます。ただ、駅コンコースという立地もあっていつも人がいっぱいです。勉強や仕事目的のおひとり客も多いのですが、おしゃべりするグループ利用の方も多いので、様子を見つつの利用でした。それとフレッシュネスバーガーさんもよくおせわになりました。ドリップコーヒーまたはアメリカーノのSが290円、おかわり100円とリーゾナブル。気楽なバーガーカフェですが割と年齢層が高めでおひとり利用が多かったように思います。あ、すべて2023年によく通っていた頃の情報ですので値段は今後変更されるかもしれません。どちらもポイントカードがあり、毎日のように通っていたのですぐにポイントが溜まり、無料ないし割引サービスをよく利用させてもらいました。

CAFFE CIAO PRESSO

FRESHNESS BURGER

カバー&しおりひも

あと、テキストや問題集のカバーをカスタマイズして使っていました。こういった資格系のテキストや問題集のカバーって派手ですし、タイトルの字も大きく、何の本なのか丸わかりですよね。これを裏返して白地にし、幅の細いリボンをマスキングテープでカバー(あるいは本体)に貼り付けてしおりひもにして使っていました。ついでもマスキングテープでデコレートし、何の本か自分で識別できるようにしました。ブックカバーの折り返し部分をしおり代わりにしていても、本体が分厚いのですぐにはずれてしまいます。平たいリボン(しおりひも)がはずれることはあまりないので、続きを読みたいときにパッと開けます。しおりひも、地味に便利ですよ。カバーもマスキングテープで本体に固定しておくとカバーがはずれず尚良いです。

メモ用紙

メモ用に常にA4コピー用紙の裏紙を四つ折りにしたものを束で持ち歩いていました。縦方向に長細く2つ折り、さらにそれを折り返して4つ折りにしたものを輪ゴムで留めるだけです。こうしておくと、1枚をストレスなく引き出せるんですよね。メモ用紙って書ききれなくて数枚に渡るとどれがどれか順番もすぐわからなくなってしまいます。4つ折りメモ用紙の左上部分を基本使うようにし(はじめに日付やページ数を入れておくと尚良し)、足りなければ次は左下、さらに必要であれば裏返して右上、右下を使います。これ、メモがとっ散らからないので地味に便利ですよ。それに場所を取らないので、カフェなどテーブルが狭いときもノートテイクがしやすいです。これ、普段仕事でも使っています。

7月:基本テキストの「法令上の制限」部分の読み込み+模試

『らくらく宅建塾』の「法令上の制限」の部分を、手書きメモを取りながら読み進めました。後で見返すためのきれいなノートを作ることが目的のではなく、手を動かして情報を自分なりに整理する、記憶に定着させるためです。手を動かしながらのテキスト読み込みと講習後に購入した模試の「法令上の制限」に関する問題をやっていきました。模試の解答には詳しい解説も載っているのでそれを読みつつ、また基本テキストで確認したり、という作業をしました。

模試(ベーシック編)については、7月中に「法令上の制限」の残り<宅地造成等規制法><土地区画整理法><農地法><国土利用計画法>に関する出題をやっていますね。さらに「法令上の制限」8問をすらすら解けるように、各問2〜3回繰り返しやりました。たくさんの問題に当たる時間が実質的になかったので、1度トライした問題を確実に正解できるように同じ問題を繰り返し解くという方法を取りました。「税・価格の評価」の3問の1回ずつやっていますね。

8月上旬:分野別過去問題集を入手

『模試』だけでは問題数が少ないので、同じシリーズの問題集『パーフェクト宅建士分野別過去問題集』(2023年版)を入手しました。本屋で購入、8月上旬です。

この問題集は過去問の内よく出る&重要なものを300問厳選、分野別になっています。「権利関係」95問、「宅建業法」102問、法令上の制限」57問、「税・その他」45問が収録されています。

学習記録(日付)を見ると、8月中に「権利関係」95問すべて、「宅建業法」10問、「法令上の制限」10問をやっていますね。

設問が左ページ、解答・解説が右ページと見開きセットになっています。右ページで出題文のどの部分が間違っているかをしっかり解説してくれているので、問題をやってすぐに自分の理解不足な部分を確認することができます。

8月中旬:同シリーズの基本テキストを入手

8 月からは『分野別過去問題集』を中心に勉強を進めていたのですが、問題集の解説ページは問題の解説に特化していますので、もう少し全体把握の必要があるなと思い、同シリーズの『パーフェクト宅建士基本書』(2023年版)を入手しました。

Amazonで2023年8月15日にポチっていますね。

『らくらく宅建塾』は講義形式ということで、比較的平易な言葉で書かれています。要はこういうことだ、というざっくりとした理解に役立ちました。しかし一方で、情報が足りないところがあり、基本テキストをもう1冊加えることにしました。選んだのはこちら『パーフェクト宅建士基本書』です。解説が詳しく、もとの法令の文言をあまり変えずに書かれています。そのため、堅苦しくとっつきにくい印象を持つ人もいるかもしれませんが、私は確認したい情報が乗っていない方がストレスだったので、こちらの基本書は購入してよかったと思っています。

宅建のテキスト・問題集って分厚くて重いです。でもこれは仕方がないですね。私は試験日まで大体これら2冊を常に持ち歩いていました。さらにA4版の『模試』や『マンガ宅建塾』『らくらく宅建塾』もいっしょに持ち歩いていることもありましたので、常に小旅行?ってくらい大きなトートバッグをさげていましたね。

8月〜10月試験日まで:問題集と基本書で受験勉強に集中

8月・9月は暑い最中でしたが、個人的に時間の取れる時期でもあり、宅建試験の勉強に集中しました。お盆休みなど連休もありますからね。『パーフェクト宅建士分野別過去問題集』と『パーフェクト宅建士基本書』の2冊を中心に勉強しました。『問題集』の問題をやって解答・解説ページの見る、さらにその部分の『基本書』の解説を読むという流れだったり、問題があまりにちんぷんかんぷんなら先にその出題箇所の『基本書』の解説を読破してから問題をやるなどそのときに応じていろいろですが、ともかくこれら2冊中心に勉強していきました。

7月初頭に、7月は「法令上の制限」、8月は「宅建業法」、9月は「権利関係」、10月試験日まで「その他の分野」とペースを割り振っていましたが、パーフェクト宅建士シリーズの2冊を入手してから、そこに記載されている問題レベルや過去の出題傾向を参考にして進めていくようになりましたね。

下の画像は『基本書』の各章の冒頭です。

重要度「S」の項目は基本書の解説をしっかり読み、それに対応する問題集の問題を解くというやり方で、ともかく「法令上の制限」「宅建業法」「権利関係」は時間切れにならないようにどんどん進めていきました。「法令上の制限」「宅建業法」の中でも特に重要度「S」の項目を優先するようにしました。

『問題集』の書き込みを見ると、「権利関係」の問題96問を8月中に一周しています。「宅建業法」の102問は9月中に一周、「法律上の制限」の問題57問のうち重要度低めかつ難易度高い3問以外の54問は9月中に1回ないし2回まわしています。

結局キャパオーバーのため「その他の分野」はやらずに、10月に入ってからの残り時間は一番得点になる「宅建業法」のおさらいをしました。それでも時間が足りず、「もっと時間ほしい〜!」って思いながら本番を迎えてしまいました。

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本試験(2023年10月15日)

本番試験ですが、5問免除者の受験時間は10分短くなります。他の会場のことはわかりませんが、私が受験した会場では、5点免除者は一般受験者とは別の部屋でした。会場は受験者で溢れかえっており、受験する部屋は狭く、座席スペースも狭くて身動きが取れない状態でした。私はいつもの大きなトートバッグでしたが、あまり大きな荷物は持ち込まない方がよさそうです。

試験ですが、ともかく自分が勉強したことがありそうな設問を探しながらやりましたね。「宅建業法」や「法令上の制限」に関する問題からこなしていきました。それでも、重要度低め・例年あまり出題されないと思って勉強していなかった項目に関する出題もあり、やはり試験範囲をもれなく勉強しておくべきだな、と感じました。

試験時間ですが、正直足りません!見直しなんかできませんでした。むしろ残り時間5分なのにやり残した問題がかなりあって、もう勘で塗りつぶしました。

試験直後の感想としては、「終わったな…」「こりゃ来年だわ…」でした。最後に勘で塗りつぶした項目はどこにマークしたのかわからないので、自己採点もしておりません。というかできませんでした…。

結果発表

2023年度の試験の結果発表は11月21日(木)でした。ネット上で合格者の受験番号が公示され、合格者には、不動産適正取引推進機構から合格証書等が郵送されます。

令和5年度宅地建物取引士資格試験合格者の受験番号の公告

私は落ちたと思い込んでいたので、試験の直後からまた来年に向けて勉強を開始しておりました。ネット上の告知も見ていなかったので、合格証書が送られてきたときは「うそぉ??」という気持ちでした。全然準備不足だったと思っていますし、奇跡です。完全なヤマカンで塗りつぶした解答も結構ありますので、本当に今回は運が味方してくれたしか言えません。スピリチュアルな話になりますが、上の世界から私が土地や人々が暮らす家に関する仕事をすることに許可が下りたのかな、と思ったりしております。

いずれにせよ、試験は時の運もあります。今回のことで本当にそう思いました。ですので「受けてみよう」と思い立ったのならぜひ受けてみてください。

さて、その後は、宅建士証を交付してもらうために手続きをこなしていく必要があります。2年以上の実務経験があればすぐに資格登録の手続きに入れますが、なければまず登録実務講習というのを受けなければなりません。事務パートであれば、実務経験とはみなされないかと思います。そのあたりはきちんと確認はしていないのですが、私の場合そもそも勤務2年に満たないので、年明け1月に登録実務講習を受けにいきました。

かなりいろいろな書類が要求され、手続は煩雑で時間がかかりますが、最終的に3月末に宅建士証を入手することができました。はじめに受験しようと決めてから丸1年ですね。宅建士証の交付申請中に職場を変わることになりましたが、新しい職場では資格手当が付き、よい上司に恵まれ、以前より気持ちよく働けるようになりました。これ、ステージが上がったってことでしょうか。感謝しております。ありがとうございます。